研究者への道のり〜サフィエ・エスラ・サルペルさんの場合〜
子供の頃
出身はトルコの首都イスタンブール、ケバブやイスラム教の礼拝所のモスクが有名な場所です。
子供の頃からインドアで根暗なタイプでした。でも、ゲームが本当に大好きでよく任天堂のゲームをしていました。ずっと家にいてゲームしていたことを覚えています。
子供の頃の夢はこれといってなかったですね。
学生の頃
トルコに部活のようなものはありますが、インドアなので家に帰ってゲームをする日々を過ごしていました。
大学は勉強ができる方だったので、周りの勧めもありあまり興味はありませんでしたが歯学部に進学しました。
日本に来た頃
卒業後、トルコで歯医者として2年働く内に全てできるようになった気がして、これから先、同じ事を繰り返して生きていくのは嫌だと思い、母の故郷である日本に来ました。
日本では、トルコにいた時より真っ直ぐに自分の考えに向き合うきっかけや時間、考えに関する知識を得られる機会をいただけて、来てよかったなと思いました。大阪大学の歯学部に留学し、大学院で病気の研究をしました。
そのとき人間の体の複雑さに触れ、それに対してクラゲやイソギンチャクはシンプルな構造をしていてそっちを研究した方がいろんなことがわかるんじゃないかと思ってイソギンチャクを研究しています。
理研のいいところはいろんな機器が揃っていて研究に適しているところだと思います。大学の研究室にもいたけど大学では教育もしないといけないので理研よりも進むのが遅く感じました。また、理研ではいろんなことが研究されているのでまわりの人と話して新しい道が広がったらいいと思って理研に来ました。
研究者になった頃
研究者になるんだとしたら子供のうちに感性を磨いたりいろんな事に興味をもつといいと思います。私は滋賀でやっていたサグラダファミリア展を見て設計者がどんな事を考えてこれを設計したのか、そんな事を考えることでいろんな事を考えるきっかけにもなると思います。
研究者をしていてやりがいを感じるのは自分が満足できた時です。歯医者は相手に満足してもらう職業だけど、学会で自分の研究を発表したときに「それ面白そう」って言われたら自分のやりがいを感じるような気がする。だからなるべく面白い研究をしたいし面白く伝えられるようにしたいです。
研究者として上にいくためには、凄い研究をしている人でも尊敬する人というより乗り越えるべき存在だと思って、自分より長く生きていて長く研究しているんだから凄いのは当たり前だという気持ちでいることが大事だと思います。
私にとって研究とは人生で切り離せないもので生き方に影響を与えるものです。
中学生に向けて
私は子供の頃夢がありませんでした。しかし、基礎の勉強をがんばり、進みたい道が決まった時に自分の能力不足で進めないということが無いように、歯医者をしていた時も歯医者では使わない英語の勉強をしていました。なので道が決まった時にその道に行ける自分であり続けていたらいいと思います。
執筆:神戸市立御影中学校2年生
(2023年11月のトライやるウィーク期間中に企画・インタビュー・執筆を行いました)