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理研は、優れた能力をもつ若手研究者に研究室主宰者(理研白眉研究チームリーダー)として独立した研究を推進できる機会を提供しています。今回は、この理研白眉制度の第1期生として採用された川口喬吾チームリーダー(写真右)が率いる生体非平衡物理学理研白眉研究チームを紹介します。川口チームリーダーの専門は非平衡物理学ですが、複雑でルールがないように見える生命現象でも普遍的な原理が潜んでいることに感銘を受け、物理や数学を駆使して謎がまだ多くのこる生命現象を解明するという野心的な研究に取り組んでいます。

研究室の主な研究テーマはなんですか?

たくさんの細胞が集まった時に起きるユニークな現象や、細胞分化に関わる分子機構について、物理っぽい視点から研究しています。

研究室メンバーはどのような構成ですか?

研究室にはチームリーダーを含めて6名います。研究員(物理系)が3名、テクニカルスタッフ(生物系)が2名です。

研究室のスゴイところは?

これといって自慢できるような技術はないのですが、実験はクロマチン再構成や一分子観察・長時間ライブ・セル・イメージングまで、理論は機械学習や数値シミュレーションから紙とペンを使う純粋な理論研究まで、手の届きそうな範囲のことはなるべく自分たちですべてやっている(やろうとしている)ところがユニークかもしれません。

新型コロナウイルス感染拡大による研究への影響はありましたか?

実験はしにくい時期がありました。顕微鏡関連の部品調達に想定以上に時間がかかり、予定通りに顕微鏡を組み立てられないのが一番困りました。しかしそこは今までのデータを解析したり、理論研究などのデスクワークの比重を増やして乗り切りました。

川口ラボ集合写真
川口白眉チームリーダー(右上)と研究室メンバー。オンラインラボ会議にて。