a cover picture of BDR Times vol 12

Vol.12 – 2023年 冬

青い太陽? 実は…
これは細胞の塊とそこから流出する神経幹細胞の集団。この細胞はその細長い形状の向きを揃え合って塊から放射状に這い出てきますが、その際のわずかな右曲がりの細胞運動が集団になることで強調され、肉眼でも見えるほどの時計回りの渦になるようです。

りけんキッズよこはまの入口。扉が開いている。

りけんキッズ よこはま

横浜キャンパス

理研の敷地内に設けられた職員専用の保育施設。研究職・事務職を問わず常時保育が利用できる。また、学会・シンポジウムなどが理研で開催される際は、一般参加者の一時保育にも対応

兵庫県立宝塚高等学校3年生と佐田泰の写真

理系一筋ではないけれど、今は研究に夢中

「理研の研究者にインタビューをする機会があるんだけど、誰か応募しない?」という先生からの声掛けに、理研という日本を代表する研究所の名前に少し緊張しましたが、私たちはヒトの体に起こる不思議なことに興味があり、将来の進路として理系・医療系を考えていたので、医師でありながら研究も行っている異色の研究者である佐田さんにインタビューすることにしました。

食餌中のチロシン欠乏によるショウジョウバエ幼虫での栄養欠乏応答の写真

最近の研究成果

食べ過ぎを防ぐ脳のしくみ、ゴムの化学構造、世界一コンパクトな超高性能のNMR装置、心臓の異常を光で診断、いろいろな臓器の作り方など。- 2022年7月から10月までのプレスリリースと論文ニュースからご紹介します。

中高生 恐竜 イラスト

アウトリーチ活動報告 (2020年8月~2022年6月)

コミュニティセンターでのイベント、オンラインの一般公開イベント、中高生のための特別授業などを行いました。恐竜、ゲノム編集、新型コロナウイルスなどの話題も。

次世代DNAシークエンサーの前に立つ西村さんはストライプシャツの男性

DNA解析が革新する生物学

今回は、神戸でNGS(次世代DNAシーケンサー)を中心に、コアファシリティとして神戸理研の研究を支える西村さんを、同じくコアファシリティとして研究基盤を支えている阿部さんから紹介されました。NGSは、多くの分子生物学で欠くことのできないツールになってきているけれど、BDRのコアファシリティではどんなことをしているんだろう。

オポッサムの心臓

Vol.11 – 2022年 夏

迷路と洞窟?!
これは、生まれたばかりのオポッサムの心臓。オポッサムはカンガルーと同じ有袋類で、生まれてから2週間以上心臓の再生能力を維持しています。これはほ乳類最長なんです。緑の細胞が今まさに増殖しています。

photo of lab members

脳エピトランスクリプトミクス研究チーム

2021年4月に発足した脳エピトランスクリプトミクス研究チームのチームリーダーとして着任した王丹(おうたん)先生。中国出身で高校生の時に短期交換留学生として初めて来日しました。その後、東京工業大学への進学を機に再び来日し […]

細胞の暗黒死

最新の研究成果

進化と発生、生命と分子の誕生の謎、生態系のダイナミクス、ウィルスやタンパク質の構造変化、暗黒の細胞死の発見、オジギソウ駆動型バルブ、オポッサムの心筋再生能、ロボットとAI、父親の子育てを支える神経回路など。2022年3月から6月までのプレスリリースと論文ニュースからご紹介します。

A path in Osaka Campus

つつじの小径

大阪キャンパス

生命システム研究棟はAとBの2棟からなり、その間には緑あふれる中庭が設けられている。迷路のような小径を彩るのは、つつじの生垣。

顕微鏡の前に座る大塚さん

数理で読み解くカタチのフシギ

全ては心のままに……という坂口さんからご紹介いただいて、今回インタビューすることになった大塚さんが所属する発生幾何研究チームは、いきものを研究する理研BDRで生物系出身ではないチームリーダーが率いるチームの一つ。数字や数 […]

進化と発生の揺らぎ?

進化と発生の揺らぎ?

今回は、理研BDRで恐竜の研究をしている江川さんからのご紹介で内田さんにインタビューをしました。体がどうやってできるのかということを進化と発生の観点から研究されているそうですが、どうやら研究対象がメダカだそうで、まずは水 […]

長田高校人文数理探究類型9期生のみなさん

夢見る夢への夢の研究

山田陸裕(合成生物学研究チーム 上級研究員) ✕ 兵庫県立長田高校 人文・数理探究類型9期生 私たちは1年生の冬から始まる探究活動に向けて、様々な分野のスペシャリストの方から講義やインタビューを通してお話を伺いながら、探 […]

先端科学を支える先端技術

先端科学を支える先端技術

神経幹細胞の分化タイミングを通して生き物の時間を理解しようとしている呉さんから紹介されたのは、研究の基盤を技術で支える阿部さんでした。かなり昔からあるラボの所属だと聞いてきたんですが。そうです。通称LARGEです。Laboratory for Animal Resources and Genetic Engineeringの略で、LARGE。なるほど。マウスの飼育管理と、理研を含めた主に国内の研究者と共同開発で遺伝子改変マウスを作るということもやっています。

発生・再生研究棟 7階からの眺望

発生・再生研究棟 7階からの眺望

神戸キャンパスから約18km西の海上、本州(右)と淡路島(左)を結ぶ「明石海峡大橋」(橋長3,911m。吊橋としては世界二位)。橋の手前に見える岬の右側には、古代の神戸港「大輪田泊(おおわだのとまり)」があったとされる。

研究室メンバーの集合写真

栄養応答研究チーム

前任地である東大を離れ、2021年4月に新たに栄養応答研究チームのチームリーダーとして着任した小幡史明先生。ショウジョウバエを用いる研究人生は、細胞死分野で有名な東京大学薬学部の三浦正幸先生の研究室での博士課程から始まり […]

ES細胞由来の網膜組織の移植例写真

最近の研究成果

2021年11月から2022年2月までのプレスリリースと論文ニュースからご紹介します。

Vol.10-2022年 春

Vol.10-2022年 春

ベビーコーンが生えてきた? 実は・・・
これは、ショウジョウバエの頭部にある嗅感覚毛の電子顕微鏡写真。匂いのもとであるナノメートル(100万分の1ミリ)サイズの匂い分子は、毛の表面にある微細な穴(ナノポア)を通って中の神経を刺激します。一方、マイクロメートル(1000分の1ミリ)サイズの塵(ちり)やウイルス粒子はこの穴を通れず体内に侵入できません。

八木研究員

構造生物学で生命の起源にアプローチ

クライオ電顕を使って転写複合体の構造解析をしている江原さんからご紹介いただいたのが今回の八木さん。構造生物学というのはタンパク質の構造を決めた後にどういうストーリーになるのかというのが結構面白いので非常にワクワクしながら […]

兵庫県立北条高校のみなさん

ヒューマノイドロボットがライフサイエンス研究をクリエイティブに躍進させる

落合幸治(バイオコンピューティング研究チーム 研究員) ✕ 兵庫県立北条高等学校 自然科学部 iPS細胞を用いた再生医療の進展が期待されています。しかし、iPS細胞の培養は経験と勘を頼りにしている部分があり、それを解決す […]

Molecular structure of proteins

Vol. 09 – 2022年 冬

水色のハンモック? 実は・・・
これは細胞の移動や成熟に関連するタンパク質(DOCK:シアン)と、それを調節するタンパク質(ELMO:オレンジ)、さらにここからの信号の伝達に必要なタンパク質(Rac:黄色)がどのように結合しているか解析したCGモデル。からだの中ではいろいろなタンパク質が相互にくっついたり離れたりして、生命活動を維持しています。

研究リーダーの写真

理研BDR-大塚製薬連携センター 神経器官創出研究(特別プログラム)

理研BDRと大塚製薬は、発生・再生学、生命システム学などに基づく疾患メカニズムの探索と創薬への応用に向けた共同研究を行い、独創的な成果の創出を図るため、連携センター(RBOC)を2016年に設立しました。2020年6月に神経器官創出研究プログラムが設置され、坂口秀哉が研究リーダーとして着任しました。

Follow the heart

Follow the heart

今回の木村研の坂口さんは平谷研の大字さんからご紹介いただきました。シュッとした見た目のわりに、直感で物事を決めたりするところがあって意外でした。直感派とでも言えばいいか。心臓の研究をされているけれど、その決め方もすごく直 […]

装置を操作する2人の研究者

集束イオンビーム走査型電子顕微鏡

理化学研究所 広島大学共同研究拠点

集束イオンビームによる表面加工と、物質の表面を観察する走査型電子顕微鏡を組み合わせた装置。細胞や組織をスライスしながら断面撮影し、得られた連続画像をコンピュータで三次元再構築することで、細胞内の構造物とそれを取り巻く環境を丸ごと観察します。

ゲノム編集したオポッサム

最近の研究成果

2021年7月から2021年10月までのプレスリリースと論文ニュースからご紹介します。